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アーバンテック・NaaS(2/2)

クリエイティブネイバーフッドという代替案


1/2からの続き)

アーバンテック「NaaS」、街をいじるアプリ

 そこで、アプリの登場である。携帯電話のアプリを使って、今自分が欲している知識や情報をもった人とつながる、あるいは共創したい相手とつながる。レクチャーしてもらいたい専門家とつながる、議論したい人とつながる、ブレスト相手が見つかる等々。以上を前提として了解した者たちが参加するアプリ。そして、具体的につながる方法を提供するアプリ、という訳だ。

 潜在的な連携相手が存在し、協業上等・共創志向!というコモンセンスを備えた街。言うは易し行うは難しのクリエイティブネイバーフッドを、リアルな街の上にもう一つデジタルなレイヤーを被せることで、行政主体による都市計画決定を経ずにこさえてしまおうという魂胆だ(「デジタルツイン」とは全く異なるあくまでスーパーアプリ)。ただし、単なる出会い系への期待はご法度。仲間作りのための利用も基本的にNG。あくまで、関係人口ではなく共創人口。ソーシャルキャピタルではなくクリエイティブキャピタル増進のためのアプリだ。

 例えば将来的には、自分の「探究テーマ」を街ですれ違った人が可視化できるウエアラブルデバイスを装着。その上で「今、話しかけてもOK」信号を出しておけば、単なる隙間の時間を充実した創発の時間に変えられる。あるいは、「コラボレーションとは自分の専門分野外の人と交わること」を実践・達成すべく、「あなたは今、コッチの分野に関心があるようだが、それならアッチの分野のこの専門家と会ってみて」まで、アプリがマルチディシプリンでサジェッションしてくれればしめたもの。

 テクノロジーをリアルの都市にかぶせることで、現実的には達成の難しいスマートシティや真のスタートアップ・エコシステム拠点都市を、ハードな投資や都市計画決定、居住者選民なしに形にできる。AIやロボットが衣食住の基本的な生活を補うことで新たに生み出された余剰時間を、創造的な時間に代置し、具体的な探究行為に耽る真に賢い都市「クリエイティブネイバーフッド」が実現する。ここではそうしたアプリサービスを、NaaS(Neighborhood as a Service)と名付けてみる。今、我々が求めているものは、そうしたスマートシティアプリである。


text:吹田良平





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